金利変動リスクについて

銀行にお金を預けると、利子が付いて、長く預ければ預けるほど、お金が増えて行く。

住宅ローンを組むと、満期までに支払うお金は、利子を含めると借りた額の約2倍になる。

だから、繰り上げ返済は早ければ早いほどお得。

これが、今までの常識でした。しかし、これからは、その常識も覆るかもしれません。

EUではすでに導入されていますが、日銀がついにマイナス金利を導入しました。

対象となるのは、銀行が預けた当座預金で、我々庶民には直接の関係はありませんが、その影響は、徐々に出始めております。

預金の利子は、ゼロに限りなく近付き、預けていても増えることは殆ど期待できなくなりました。

住宅ローンの金利も10年固定ですら1.25%から1.15%へと下げる銀行も現われました。

金利が高いといわれる固定金利が1%台ですから、金利が低い変動金利の場合は、0%台にまで下がっております。

バブル期には、住宅ローンの固定金利は7%前後でしたから、この頃にローンを組んだ人からすれば、正に、「嘘だろう!!」でしょう。

この頃に、固定金利を選んだのは、将来、金利が上昇することを前提としていのですが、これだけ金利が下がると、固定よりも変動の方が有利となります。

また、繰り上げ返済よりも、借り換えの方が有利な時代を迎えたのです。

日銀はマイナス金利を導入することによって、民間企業への資金貸し出しを増やそうとしておりますが、バブル期のように不動産に資金が向かうことはできず、かといって、企業は景気の動向に悲観的で、設備投資を増やすことに躊躇しているため、そうおいそれと新たな投資先が見つかるわけもなく、結局は、安全と言われる国債に向かうことになり、国債金利も低下することになります。

このように、金利は貸し手、借り手双方に大きな影響を与えるのです。特に、貸し手の固定金利による投資、借り手の変動金利による融資は、金利変動リスクが大きいのです。

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