高齢者は脱水症に注意

若い頃はよほどのことが無い限り脱水症になることはありませんが、高齢者になると、比較的簡単に脱水症になって、多くの弊害が起こるため、予防に努めることが大切です。

脱水症を予防するためには、1日の必要な水分摂取量の目安は、食事以外で約1,500ml以上の水分摂取が必要です。

さらに、病気での発熱や、下痢などをしている場合は、身体の水分は余計に失われやすくなるため、多くの水分摂取が必要です。

高齢者が脱水症になりやすいのは、まず、身体の水分量が減ることにあります。人間は身体の約60%は水分といわれておりますが、この水分は主に筋肉に蓄えられています。ところが、加齢に伴い筋肉量が減ると、体内の水分量も失われ、その量は、若い頃に比べると約10%減って約50%になると言われております。

それだけ、身体の中の水分量が少なくなるため、若い頃よりも脱水症になりやすくなるのです。

また、腎臓の機能の低下することにより、老廃物を排出するためにより多くの尿量が必要になり、身体の水分が失われやすくなります。さらに、感覚機能が低下するため、喉の渇きをおぼえにくくなり、水分の不足が加速して脱水症になります。

この他、高齢者は代謝機能が低下しているため、薬物の影響を受けやすくなります。特に、慢性心不全や高血圧の治療薬には利尿剤が含まれており、これが、脱水症の危険因子となます。

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